乳頭保護器を使用した授乳について
出産後、乳頭保護器を使用して授乳をされている方は珍しくありません。しかし、なぜ使用しているのか、いつまで使用していていいのか…など、乳頭保護器にまつわる疑問には誰も答えてくれていないかもしれません。本章では、乳頭保護器について説明していきます。これから使用するかもしれない妊婦さん、すでに使用している産後ママさん、使用した方が良いのかとお考えのママさんの参考になれば幸いです。
乳頭保護器とは?
出産後、赤ちゃんにおっぱいを直接吸わせられず、乳頭保護器等を使用して退院なさる方は、珍しくありません。 赤ちゃんに吸われると痛い、赤ちゃんがうまく食いつけない、おっぱいが短いまたは扁平、陥没乳輪、乳頭が赤ちゃんの口に対して大きい などの理由があります。 これらの理由で赤ちゃんへの直接授乳が困難な場合に使われるのが乳頭保護器です。
- 赤ちゃんが乳首を吸うと痛みを感じる方
- 赤ちゃんが乳首を上手に吸えない方
- お母さんが短いまたは扁平、陥没乳頭の方
- 乳頭乳輪が赤ちゃんの口に対して大きい、小さいなど
乳頭保護器の種類
乳頭保護器の種類は、大きく分けて2種類に分類されます。
ソフトタイプの乳頭保護器
何らかの理由で赤ちゃんに直接吸わせられない場合に、一番初めに試されるのがこのタイプです。上記の写真のもの以外にも、メーカーにより大きさや形が少々異なりますが、共通している特徴は以下の通りです。
- 柔らかいぺらっとしたシリコン製である
- 乳輪乳頭に直接貼り付けて使用する
- 赤ちゃんの吸啜刺激がゴムの上からではあるが乳房に届く
ハードタイプの乳頭保護器
上記のソフトタイプでは吸えない赤ちゃんのために、次に試されるのがこのタイプです。ただしソフトタイプと違い、赤ちゃんの吸啜刺激が乳房に届かないため、適用されるには条件が必要です。
- ソフトタイプの乳頭保護器だと吸わせるのが痛い方
- 赤ちゃんが哺乳瓶に慣れてしまって哺乳瓶以外を受け付けない場合
- すでに乳管の開通が良好な方
- 母乳の分泌が良好な方
乳頭保護器を使用するメリット
乳頭保護器を使用することで、赤ちゃんに吸われる痛みの軽減、短乳頭や扁平、陥没乳頭で赤ちゃんがおっぱいに直接食いつけない場合の補助が可能になります。
乳頭保護器を使用するデメリット
赤ちゃんが直接吸えない場合、乳頭保護器をして授乳することは母乳の分泌を保つために必要です。しかしこういった授乳方法を長く続けていると、母乳の分泌が増えてくれない場合があります。また、乳頭保護器をつける手間、消毒の手間もありますし、保護器を使用することにより分泌に偏りが生じ、おっぱいが詰まりやすくなるなどのトラブルが起こることもあります。
乳頭保護器の使い方のポイント
サイズの確認
自分の乳首と、乳頭保護器のサイズが合っているか確認しましょう。乳首に対して保護器が大きすぎるとフィットしませんし、小さすぎると乳首を痛めてしまいます。産院で保護器を使用する場合は、メーカーの名前やサイズを確認しておくと良いでしょう。
乳頭保護器装着のコツ
装着するときは、一度裏返すようにめくり、陰圧をかけながら乳首に貼り付けます。そうすることで、乳輪乳頭にぴたりとフィットし、赤ちゃんが飲むときに乳頭保護器がはがれたりしません。上手に陰圧がかかり、乳輪、乳頭が保護器の中に吸い込まれるような形になっていれば完成。うまく装着できていないと赤ちゃんが嫌がることもありますよ。
いつまで使用していていいものなの?
乳頭保護器にはメリット・デメリットがありますが、母乳を増やしたい・赤ちゃんに母乳を飲んでもらいたいと思っている方であれば、デメリットを鑑みなるべく早めにはずして、直接授乳できるようになるのが理想です。
生後2か月になると自我が強くなり、より外すのが難しくなるので、 生後1か月の時期にはずす練習をするのがいいと思います。 お一人ではなかなか授乳の練習が難しい、と思われる方は、助産師に相談してくださいね。
乳頭保護器を外す練習をしたお客様からのお声
乳頭保護器での授乳に慣れてしまうと、乳頭保護器を外すのはお母さんも赤ちゃんも難しいとお感じになるかもしれません。当院ではご自宅にお伺いし、一緒に、乳頭保護器を外し直接授乳練習をすることで、お母さん自らが保護器を外し、直接授乳ができるようになられています。以下のように、嬉しいお声が届いていますよ。
- すごい!!こんなにしっかり直接授乳できたのはじめてです。希望の光が見えました~!
- 佐々木さんのブログを見てはずす決心をしました。最初は苦労しましたが、今ではすごくよく吸ってくれます。痛みもないです。
- こんなに自分の母乳が出ているとは思いませんでした!
- 初めての育児で色々と分からないことだらけで不安になっていた部分がクリアになり、かなり落ち着いて授乳に取り組めるようになりました。
- おっぱいマッサージをしていただいたあと、母乳量が飛躍的に増えました!
乳頭保護器を外し直接赤ちゃんに吸ってもらう練習をするメリット
赤ちゃんが直接おっぱいへ吸啜刺激を行う事は、母乳への刺激が増し母乳の量が増えることにつながります。おっぱいが詰まるなどのトラブル予防にもなります。また、乳首が短かったり硬かったりする場合は、おっぱいのマッサージで柔らかく、伸びるようにすると直接吸えるようになることもよくあります。
ただし、あまり相談の時期が遅くなってしまいますと、赤ちゃんは乳頭保護器や哺乳瓶に慣れてしまったり、おっぱいの練習をするのが嫌になってしまったりすることもありますので、できるだけ早く(出産後すぐ~生後1か月頃)にご相談くださいね。
短乳頭・扁平乳頭・陥没乳頭の妊婦さんへ
乳首が短い・扁平・陥没乳頭の妊婦さんは、出産後赤ちゃんに直接授乳が難しい可能性があるということを予め知っておきましょう。そして、妊娠中から積極的におっぱいのお手入れをすることをお勧めします。出産後の苦労が減るはずですよ。
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